最新更新日:2024/06/10 | |
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20210712 朝礼の話 群盲象をなでる今日は、インドに伝わる、あるお話をします。 日本では、「クモの糸」を書いた芥川龍之介という有名な作家が「地獄変」という本の中でもふれている言葉です。 昔々のことです、目の見えない人たちのことを盲人といいます。ある日、6人の盲人が王様に呼ばれ「目の前の物に触り、それは何か答えてみよ」と言われました。 6人はおそるおそる、それに触り自信をもって答えました。 前の方にいた盲人は「太くて長いなあ。大きなへびですね」と答えました。 その横の盲人は「いや、こんなにも固い。これは大きなやりですよ」と答えました。 真ん中あたり3番目の盲人は耳を触りながら「これは、大きなうちわですよ」と自信まんまんに答えました。 その隣のお腹を触っていた盲人は「いやいや、これは大きな壁です」と答えました。 また、その横にいた盲人は「何を言っているのだ。太い太い柱ですよ」と答えました。 一番後ろ盲人は「いやとんでもない。細い、紐に間違いありません」と答えました。 みんな、自分の意見を曲げず言い争い、けんかになってしまいました。 それを聞いていた王は答えました。 「けんかはやめなさい、静かにしなさい。皆さん。あなた方の話が食い違っているのは、あなた方は、その生き物のそれぞれちがう部分を触っているからです。」 さあ、みなさん。6人の盲人はどんな生き物を触っていたか分かりますか? 続きを聞いてください。 王様は言いました。「あなた方は、ゾウを触っていたのです。ゾウは、あなた方の言う特徴を、全て備えているのです」「自分の意見だけを言って人の話を聞かないのはよくありません。みんなの話を聞いて、その様子を想像することが大切です」 「そうじゃないと、真実のことが分からなくなってしまいます。」 これは、<群盲、象をなでる>というお話です。 このお話の教訓は、真実には様々な側面があり、解釈も様々。自分が本当に正しいと思っていても、実は全体の一部であり、全体の把握には至っていないケースがあるということです。 学校でも家庭でも同じようなことがあると思います。 学校では、お友達の意見をよく聞いて、「なるほど、そういう考え方もあるのか」「わたしは、こう思ったけど、どうしてあの子はそう言ったのかな」と考えることが大切です。 自分の意見だけにこだわってしまうのは、レベルが低い、視野がせまいといいます。 お家では、「ぼくはこう思ったけど、どうしてお母さんはこう言うのかな」「こうした方がいいと思うけど、なぜ妹はこんなことをするのかな」と想像することが大事です。 もう一度、自分の判断や考えを見つめ直してみる必要があるということです。自分勝手な思い込みが原因のトラブルは避けたいですね。自分の気持ちをコントロールして生活しましょう。 瞑想をしたり、7秒ゆっくり息をすって7秒で息をはく呼吸をしたりして、ゆったりとした気持ちで生活することが、思いやりの心を育てることになります。 のこり、7日。人のために思いやりの心ある師勝西小の子になってくださいね。 これで校長先生のお話は終わります。 |
北名古屋市立師勝西小学校
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